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前歯1本の差し歯の色と出っ張りをやり直した症例|オールセラミッククラウンとラミネートベニア5本

監修:キム・ソンミン(金善敏) セラミック歯科 代表院長・矯正歯科専門医 · 最終更新 2026-10-23

治療した当時は満足していた差し歯でも、年月がたつと色や形が気になってくることがあります。この症例は、矯正のあとに右上の前歯1本へメタルボンドの差し歯を入れていた30代の女性です。差し歯をオールセラミッククラウンに作り直し、ほかの上の前歯5本はラミネートベニアにして、歯肉整形で歯ぐきのラインもそろえました。

症例のまとめ

  • お悩み:前歯の差し歯の色と形がまわりと合わない。前に出て見える(30代女性)
  • 診断:右上の中切歯のメタルボンド差し歯の境目の不適合・色の不調和・ふくらみすぎ。同じ歯の根の先に病変(現在は症状なし)。レジンの周りの二次むし歯。歯の真ん中のずれ。側切歯の歯ぐきの高さが左右で違う
  • 治療:右上中切歯をオールセラミッククラウンに、ほかの上の前歯5本をセラネート(ラミネートベニア)、左右の側切歯に歯肉整形
  • 設計:歯ぐきが薄いタイプなので、クラウンの境目は歯ぐきの下0.5mmに設定
  • 経過観察:根の先の病変は定期検診で追跡
前歯1本の差し歯のやり直し 治療前と治療後
前歯1本の差し歯のやり直し 治療前と治療後

差し歯の何が問題だったのですか?

メタルボンド(PFM)の差し歯は、内側に金属があるため光を通さず、まわりの天然の歯と比べて透明感が出にくい材料です。この方の差し歯は、歯ぐきとの境目がきれいに合っておらず、まわりの歯ぐきも少し青黒く見えていました。

さらに、横や下から見ると差し歯が必要以上にふくらんでいて、前に出て見える状態でした。これがいちばん気にされていた点です。

治療前:色の合わない差し歯と歯ぐきの境目
治療前:色の合わない差し歯と歯ぐきの境目
治療前:横から見ると差し歯が前に出ている
治療前:横から見ると差し歯が前に出ている

ほかに見つかったことは?

レントゲンで、差し歯の歯の根の先に病変が見つかりました。現在は症状がないため、まずクラウンを作り直しますが、将来症状が出た場合は再根管治療や、抜歯してインプラントに切り替える必要があるかもしれないことを、事前にご説明しました。

ほかの前歯には、レジンの詰め物の周りに二次むし歯があり、ラミネートの治療と一緒に取り除いています。また、矯正後に閉じきらなかったか、後戻りした可能性のある、上下の歯のあいだのすき間もありました。

初診時のレントゲン:右上の前歯の根の先に病変
初診時のレントゲン:右上の前歯の根の先に病変

どのように治療計画を立てましたか?

  • 右上の中切歯:古い差し歯を外し、必要なら土台を補強して、ふくらみを抑えたオールセラミッククラウンに
  • 歯ぐきが薄いタイプなので、境目を歯ぐきの下0.5mmに置いて、自然な見た目にする
  • 左右の側切歯:歯肉整形で歯ぐきの高さをそろえる
  • ほかの上の前歯5本:ラミネートベニアで大きさの比率、真ん中のずれ、上下のすき間を整える

オールセラミックは内側にも金属がないため、光を通し、天然の歯に近い色が出せます。

治療の結果は?

差し歯の色の違いと出っ張りがなくなり、まわりの歯となじむ笑顔のラインになりました。歯肉整形で、左右の歯ぐきの高さもそろっています。

治療後:オールセラミッククラウンとラミネートベニアで整えた前歯
治療後:オールセラミッククラウンとラミネートベニアで整えた前歯

治療後に気をつけることは?

  • 歯ぎしりや食いしばりがある方は、寝るときにマウスピースを使う
  • 氷やナッツなど硬いものを前歯でかまない
  • 6か月ごとの定期検診で、歯ぐきとかぶせ物、根の先の状態を確認する

費用の目安(1本):前歯のオールセラミック・ジルコニアクラウン70万ウォン(約8.3万円)、セラネート60万ウォン(付加価値税10%別途、約7.1万円)。2026年10月23日の基準レート(100円=844ウォン)で換算した目安です。

よくある質問

差し歯1本だけをやり直すこともできますか?

できます。ただ、まわりの歯との色や形を合わせるために、この方のようにまわりの歯も一緒に整えることを選ばれる方もいます。

メタルボンドとオールセラミックはどう違いますか?

メタルボンドは内側が金属で、境目が黒く見えたり歯ぐきが暗く見えたりすることがあります。オールセラミックは金属を使わず、透明感のある色を出しやすい材料です。

根の先に病変があっても、かぶせ物を作れますか?

症状がない場合は、経過をみながら作ることがあります。将来の治療の可能性も含めて事前にご説明します。

どのくらい持ちますか?

かみ合わせや手入れで変わります。定期検診で境目や歯ぐきの状態を確認することが大切です。

この症例は当院で治療したものです。記事の内容は、矯正歯科専門医の代表院長が監修しています。

監修者

キム・ソンミン(金善敏) セラミック歯科 代表院長
矯正歯科専門医(韓国保健福祉部)、東京医科歯科大学 博士、日本矯正歯科学会 正会員。日本語でのご相談は院長が直接担当します。

ご注意

※ 実際の治療症例です。治療の結果、期間、来院回数には個人差があります。

※ ラミネートベニアやクラウンは、症例によって歯を削る量が変わります。削らない、または削る量を最小限にできる場合もありますが、診断で決まります。装着後にしみる症状、割れや外れ、歯ぐきの変化が起こることがあり、定期的な検診が必要です。

※ 写真は歯の部分のみ、患者さまの同意を得て掲載しています。費用は2026年10月時点のものです。

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