症例 · 審美補綴
前歯の黄ばみと形をラミネートベニアで整えた症例|上9本・下8本、歯の裏のすり減りに配慮して
「形も色も、全部変えたい」。これが、この30代の女性が初めて来院されたときの言葉でした。歯全体の黄ばみ、表側のレジンの跡、歯と歯のあいだの黒い三角形、ふぞろいな歯ぐきが重なっていました。当院では上9本・下8本のセラネート(ラミネートベニア)と歯肉整形で整えました。歯の裏側がすでにすり減っていたため、削る量をできるだけ抑えて神経を守ることを優先しています。
症例のまとめ
- お悩み:歯の形も色もすべて変えたい(30代女性)
- 診断:全体の黄ばみ、表側の広いレジンの詰め物、真ん中の2本が前に出ている(いわゆる「羽を広げたような」形)、ブラックトライアングル、歯ぐきのふぞろい、上の前歯の裏側のすり減り、下の前歯のねじれとすき間、上下の真ん中のずれ
- 治療:上は右の第一小臼歯から左の第一小臼歯まで9本、下は8本(最初に6本、のちに2本追加)のセラネート+歯肉整形。下の左の歯ぐき際のすり減りはセラミックレジンで修復
- 削る量:必要のない部分は削らない(裏側のすり減りを考慮)
- デザイン:ご本人が持ってきた参考写真をもとに、顔の比率に合わせて調整

検査で何が分かりましたか?
パノラマレントゲンと顔の写真で全体を確認しました。卵形の小顔で口が比較的小さく、笑ったときに下の歯が左の犬歯まで見えるため、治療範囲とデザインはこの点を考えて決めました。
口の中では、表側の広いレジン、全体の黄ばみ、上下のすき間、歯の根元のくぼみ、左右でずれた歯ぐきに加え、上の前歯の裏側が大きくすり減っていることが分かりました。


なぜ「削る量を抑えること」を最優先にしたのですか?
裏側の歯質がすでに減っているところに、表側まで大きく削ると、残る歯が薄くなりすぎて神経の治療が必要になる危険が高まります。そこで、出っ張っていた真ん中の2本は必要な分だけ削り、それ以外は削る量を最小限にして神経を守る計画にしました。

治療計画は?
- 前に出ていた真ん中の2本を、適切な量だけ削って並びを整える
- 真ん中の2本と左の側切歯の歯ぐきを整える歯肉整形
- 上の前歯のあいだの黒い三角形と下の前歯のすき間を、ラミネートの形で自然に閉じる
- 左下の犬歯〜小臼歯の歯ぐき際のすり減りは、セラミックレジンで同時に修復
- 既存の詰め物(インレー)とラミネートの境目が重ならないよう設計
- 笑っても見えにくい左下の小臼歯2本はいったん外し、希望に応じてあとから追加
デザインはどう決めましたか?
ご本人が好きな歯の写真を持ってきてくださいました。明るく白い色で、そろった形がご希望でした。写真をそのまま真似るのではなく、顔の比率、口の大きさ、笑ったときに見える範囲に合わせて、自然に見える形と色に調整しています。
治療の結果は?
上の歯は黄ばみが明るく均一な色になり、レジンの跡は見えなくなりました。前に出ていた真ん中の2本はそろい、黒い三角形も閉じています。歯肉整形で歯ぐきのラインも整いました。下の歯も、ねじれとすき間が整い、歯ぐき際のすり減りもきれいに修復されています。


治療後のケアと、渡韓する場合の費用は?
- 氷、あめ、硬いナッツなどを前歯で直接かまない
- 6か月に1回の定期検診でラミネートの状態を確認する
- 歯みがきとフロスで歯ぐきを健康に保つ
セラネートは1本60万ウォン(付加価値税10%別途)、日本円で1本約7.1万円が目安です(2026年10月23日の基準レート 100円=844ウォンで換算)。本数が多い場合は日程も変わるため、検査後にご案内します。
よくある質問
歯の裏がすり減っていてもラミネートはできますか?
できる場合がありますが、表側を削る量に注意が必要です。この方のように、削る量を抑えて神経を守る計画にします。
参考写真の歯にそのままできますか?
顔の比率や口の大きさが違うので、そのままではなく、雰囲気を生かしてご本人に合う形にします。
上下で何本くらい必要ですか?
笑ったときに見える範囲で決めます。この方は上9本・下8本でした。
ホワイトニングでは足りませんか?
レジンの跡や形の問題があると、ホワイトニングだけでは整えにくいことがあります。色だけのお悩みなら、まずホワイトニングをご提案することもあります。
この症例は当院で治療したものです。記事の内容は、矯正歯科専門医の代表院長が監修しています。
監修者
キム・ソンミン(金善敏) セラミック歯科 代表院長
矯正歯科専門医(韓国保健福祉部)、東京医科歯科大学 博士、日本矯正歯科学会 正会員。日本語でのご相談は院長が直接担当します。
ご注意
※ 実際の治療症例です。治療の結果、期間、来院回数には個人差があります。
※ ラミネートベニアやクラウンは、症例によって歯を削る量が変わります。削らない、または削る量を最小限にできる場合もありますが、診断で決まります。装着後にしみる症状、割れや外れ、歯ぐきの変化が起こることがあり、定期的な検診が必要です。
※ 写真は歯の部分のみ、患者さまの同意を得て掲載しています。費用は2026年10月時点のものです。
