ひと目でわかる
- 向いているケース
- 大きく欠けた歯、ひびが入った歯、根管治療をした歯
- 治療の流れ
- 歯を整える・型取り → クラウンの製作 → 合わせて接着
- 期間・限界
- 通常2回以上来院します。インレーで十分な歯にはおすすめしません
詳しい説明
クラウンは、大きく欠けた歯やひびが入った歯、根管治療をした歯を丸ごと覆い、割れないように守る治療です。金のクラウンは境目の適合がよく、かみ合う歯をすり減らしにくい一方、色が目立ちます。ジルコニアなどの歯の色のクラウンは自然ですが、材料によって割れやすさとすり減り方の性質が異なります。通常2回以上の来院が必要で、先に根管治療が必要な場合はその分増えます。セラミック歯科では、インレーで十分な歯にはクラウンをおすすめせず、クラウンが必要な場合は位置とかむ力、歯ぐきの状態を見て材料を一緒に選びます。
01°
クラウンが本当に必要な歯だったのか、どの材料だったのかをお見せします
根管治療をした奥歯、ひびが入った奥歯、境目が開いた古いクラウンでは、クラウンにする理由がそれぞれ異なります。理由によって準備の過程と材料も変わりました。
CASE01
根管治療を終えた奥歯
土台(コア)+ジルコニアのクラウン・弱くなった歯がかむ力で割れないように覆う
根管治療後・2026年7月 根管治療を終えた奥歯のX線写真。むし歯で歯の上の部分が大きく失われ、そのままではかむ力で割れるリスクが高い状態でした。
クラウン後・2026年8月 ジルコニアのクラウンを被せたあと。歯ぐきとの境目がなめらかにつながり、かむ高さを合わせました。
- 状態
- 深いむし歯で根管治療を終え、歯の上の部分が半分以上失われている
- 選択
- 土台(コア)のあとにジルコニアのクラウン
- 行わなかったこと
- レジンだけで埋める(残った壁が薄く、割れるリスクが高いため)
- 期間
- 約1か月、3〜4回の来院
- 注意点
- クラウンの境目と根の先は、定期検診のときにX線写真で確認します。
CASE02
かむとピリッとしていた、ひびの入った奥歯
クラウン・ひびがさらに広がらないよう歯全体を覆い、かむ力を均等に分散
治療前・2025年6月 治療前の奥歯。かむ面を横切る細いひびが見え、硬いものをかんだときにピリッとした痛みがありました。
クラウン後の例・別の患者さま クラウンを被せた様子(同じ部位、別の患者さまの写真)。ひびの入った両側の壁を一度に覆い、かんだときに壁が開かないようにします。
- 状態
- かむ面にひびがあり、かんだ瞬間にピリッとする、神経の反応は正常範囲
- 選択
- 神経を残したままクラウン
- 行わなかったこと
- 事前の根管治療(神経の反応が正常だったため)
- 期間
- 約2週間、2〜3回の来院
- 注意点
- 歯を長く使うことを優先し、根管治療をせずにまずクラウンにしました。後でしみるようになった場合は根管治療が必要になることがあり、ひびが根の方まで達していた場合は歯を残すのが難しいこともあるため、経過を見ています。
CASE03
境目が開いた古いクラウン
クラウンの交換・古いクラウン2本は二次むし歯を取り除いて新しく被せ、隣の前歯はノンプレップ・ラミネートベニアで合わせる
治療前のX線写真・2025年12月 治療前のX線写真(左上の側切歯)。古いクラウンの境目の横に黒い影が見え、その部分の歯ぐきがよく腫れていました。
クラウン除去後・2025年12月 古いクラウンを外した様子。クラウンの下の歯が茶色に変色していたため、変色した部分を取り除いているところです。
治療後・2026年1月 新しいクラウンを被せたあと。むし歯を取り除いたあと、境目が歯ぐきの近くでなめらかにつながるように合わせました。
- 状態
- 古いクラウンの境目が開き、その下に二次むし歯
- 選択
- クラウンの除去、むし歯の除去、必要に応じて土台で補強したあと新しいクラウン
- 行わなかったこと
- 隣の歯までクラウンに替える(隣の歯はノンプレップ・ラミネートベニアで合わせ、古いクラウンがあった2本だけを新しいクラウンに交換)
- 期間
- 約2週間、2〜3回の来院
- 注意点
- 2本の歯は以前すでに根管治療を受けた歯のため、定期検診のときにクラウンの境目と根の先をX線写真で確認します。
* 写真は同じ条件で撮影し、患者さまの同意を得て掲載しています。治療の結果と副作用には個人差があります。
02°
クラウンが必要な歯と、必要ない歯
クラウンは歯の表面を均一に削って被せるため、本当に必要な歯にだけ行います。
01歯が大きく失われている場合
むし歯や欠けによって歯の上の部分が広く失われ、レジンやインレーでは残った壁が持ちこたえにくい場合です。
02ひびが入った歯
かんだ瞬間にピリッとし、かむ面にひびが見える場合です。覆わないと、ひびが根の方へ広がることがあります。
03根管治療をした奥歯
根管治療をした奥歯は、むし歯と治療によって歯の内側が大きく空洞になっており、かむ力で割れやすくなっています。そのため、多くの場合クラウンで覆います。
04クラウンでなくてもよい場合
側面の壁が厚く残っていればインレーで十分です。前歯の形・色のお悩みは、ラミネートベニアや前歯のクラウンのページで別にご説明しています。
03°
クラウンの治療はこのように進めます
残せる歯かどうかの確認から定期検診まで、6つのステップです。
X線写真 クラウン前の検査。X線写真でむし歯が歯の内側にどのくらい広がっているか、根と骨の高さはどうかを確認し、歯周検査で歯周ポケットの深さと出血を確認します。
STEP 01
クラウンを被せられるほど根と歯ぐきが丈夫かを確認します
デンタルX線写真で根の長さと周囲の骨の高さを確認し、歯周病専門医が歯周ポケットの深さと揺れを確認します。根の先の炎症が疑われる場合は、バテック(Vatech)3D CTで確認します。
なぜそうするのですかクラウンは歯の上に被せるものなので、根と歯ぐきの骨が弱ければ、どんなに良いクラウンでも長く使うのは難しいです。残すのが難しい歯であれば、クラウンの費用をかける前にその理由をお伝えします。
神経の状態 神経の状態の確認。冷たい刺激への反応とX線写真で、先に根管治療が必要かどうかを確認します。
STEP 02
先に根管治療が必要かどうかを確認します
冷たいものへの反応、たたいたときに痛むか、X線写真でむし歯が神経に達しているかを確認します。神経が健康であれば、神経を残したままクラウンにします。炎症が元に戻らない段階であれば、根管治療を先に行います。
なぜそうするのですかクラウンを被せたあとに神経の炎症が起こると、クラウンに穴を開けて根管治療をする必要があります。始める前に神経の状態を確認し、二度手間にならないようにします。
土台・形成 土台(コア)をつくり、均一に整えた歯。クラウンが入る厚みの分だけ表面を削ります。
STEP 03
失われた部分は土台で埋め、表面を均一に整えます
歯が大きく失われている場合は、まず土台(コア)で埋めてクラウンを支える形をつくります。次に、クラウンの材料が入る厚みの分だけ歯の表面を均一に整えます。整える量は材料によって異なり、金は比較的薄く、セラミック系はもう少し厚く削ります。
なぜそうするのですか削る量が少なすぎるとクラウンが薄くなって割れ、多すぎると歯が弱くなります。材料を先に決めてこそ、必要な分だけ削ることができます。
スキャン・仮のクラウン 仮のクラウンを被せる様子(説明図)。スキャンでクラウンを設計している間、整えた歯を覆ってしみるのを防ぎ、隣の歯が動かないようにします。
STEP 04
スキャンや型取りで設計し、仮のクラウンを被せます
iTero(アイテロ)の口腔内スキャンや型取りで、整えた歯、歯ぐきとの境目、かみ合う歯を記録します。クラウンができあがるまでの間は、仮のクラウンを被せておきます。
なぜそうするのですか仮のクラウンは、整えた歯がしみるのを防ぎ、隣の歯やかみ合う歯がその場所へ動かないように支えます。仮の期間中は、粘り気のある食べ物は避けてください。
適合の確認 接着前の確認。歯ぐきとの境目にすき間がないか、歯と歯の間の接触とかむ高さが合っているかを確認します。
STEP 05
境目、接触、色、高さを確認して接着します
完成したクラウンをまずはめてみて、歯ぐき側の境目にすき間がないか、隣の歯との接触の程度と色、かむ高さを確認します。すべて合っていれば接着し、咬合紙で改めて高さを合わせます。
なぜそうするのですかクラウンの境目は多くの場合歯ぐきの近くにあり、小さなすき間でも歯ぐきの炎症と二次むし歯につながります。歯周病専門医が境目と歯ぐきをあわせて診るのはそのためです。
定期検診 定期検診のX線写真。クラウンの境目にすき間やむし歯ができていないか、根の先は問題ないかを確認します。
STEP 06
定期検診で境目と歯ぐきを確認します
クラウンを被せたあとも、境目のあたりはデンタルフロスと歯間ブラシで清掃する必要があります。検診のときに境目と歯ぐきを確認し、必要に応じてX線写真を撮ります。歯ぎしりをする方には、スプリントの併用をおすすめします。
なぜそうするのですかクラウン自体はむし歯になりませんが、その下の歯はむし歯になります。境目のむし歯は小さいうちに見つけてこそ、クラウンをやり直さずに済みます。
* 診療写真は患者さまの同意を得て掲載しています。人によって一時的な痛みや違和感などの副作用が現れることがあります。
04°
クラウンの材料の比較
どの材料がいちばん良いというより、位置、かむ力、歯ぎしり、歯ぐきに合う材料があるため、状況に応じて使い分けます。
| ジルコニア | ガラスセラミック(e.maxなど) | 金属焼付ポーセレン(PFM) | ジルコニアベースのポーセレン(PFZ) |
|---|
| 色 | 歯の色 | 歯の色、透明感が自然 | 歯の色、歯ぐき側に金属の影が見えることがある | 歯の色、金属の影がなく、表面の陶材の層で色を自然に合わせる |
|---|
| 割れ | 比較的硬い材料だが、割れない材料はない | ジルコニアより弱く、大きな力で割れることがある | 表面の陶材の層がはがれることがある | 内側は硬いが、表面の陶材の層がはがれることがある |
|---|
| 対合歯のすり減り | 表面をなめらかに研磨すれば少ない | 普通 | 陶材の面が粗いと、すり減らすことがある | 陶材の面が粗いと、すり減らすことがある |
|---|
| 整える量 | 普通 | 比較的多い | 比較的多い | 比較的多い |
|---|
| 向いている位置 | 奥歯、かむ力が強い方 | 前歯、小臼歯 | 奥歯、複数の歯をつなぐブリッジ | 前歯・小臼歯のように色が重要な場所 |
|---|
| 費用 | 料金表を見る → | 料金表を見る → | 料金表を見る → | 料金表を見る → |
|---|
クラウンは韓国の国民健康保険が適用されない保険外診療です。前歯のクラウンについては 前歯のクラウンのページで別にご説明しています。
次の4つのうち1つでも当てはまる場合にだけ替えます。古くなったという理由だけでは替えません。
- 境目にすき間が開いている ・デンタルフロスが引っかかったり、食べ物がいつも挟まったりする場合です。
- その下に再びできたむし歯 ・X線写真で境目の下の影として見えます。
- 境目のあたりの歯ぐきの炎症 ・同じ場所がよく腫れて、血が出ます。
- クラウンが割れたり、すり減って穴が開いたりしている ・かむ面が薄くなり、内側が見えてしまう場合です。
歯ぐきが下がってクラウンの境目が見える場合は、クラウンよりも歯ぐきの原因をまず確認します。
06°
こんな方に向いています。こんな方には別の治療が適しています
このような方に向いています
- 根管治療を終えた奥歯
- ひびが入り、かむとピリッとする歯
- むし歯や欠けで大きく失われた歯
ほかの治療が先です
- 神経に炎症がある歯:根管治療を先に行います
- クラウンの境目のあたりの歯ぐきの炎症がひどい方:歯周病治療を先に行います
- 矯正の予定がある方:矯正のあとに最終的なクラウンにするかどうかを、キム・ソンミン院長と相談します
今は治療しなくても大丈夫です
- 側面の壁が厚く残っているむし歯は、インレーで十分です
- 問題のない古い金歯は、替えなくても大丈夫です
必ずお読みください
・歯を最も多く削る治療です。そのため、本当に必要な歯にだけ行います。
・神経が生きている歯は、整えたあとしばらくしみることがあり、まれに後で根管治療が必要になることがあります。
・境目に二次むし歯や歯ぐきの炎症が起こることがあるため、デンタルフロスでのケアと定期検診が必要です。
・セラミック系のクラウンは割れることがあります。歯ぎしりがある方には、スプリントをおすすめします。
・ひびが根の方まで達している歯は、クラウンにしても残すのが難しいことがあります。
金のクラウンのほうがいいですか?
金のクラウンは境目の適合がよく、かみ合う歯をすり減らしにくく、比較的薄く削るだけで済むという利点があります。その代わり色が目立つため、よく見える場所であれば歯の色のクラウンとあわせて比較して選びます。
ジルコニアのクラウンは割れませんか?
ジルコニアは硬い材料ですが、割れない材料はありません。歯ぎしりがひどい場合や硬いものをよくかむ場合は割れることがあるため、歯ぎしりがある方にはスプリントの併用をおすすめします。
根管治療をしたら、必ずクラウンを被せる必要がありますか?
根管治療をした奥歯は内側が大きく空洞になっていて、かむ力で割れやすいため、多くの場合クラウンをおすすめします。前歯は残っている歯質が多ければ、レジンで埋めて様子を見ることもあるため、残っている量を見て決めます。
クラウンの中にもむし歯はできますか?
クラウン自体はむし歯になりませんが、クラウンと歯の境目から、その下の歯にむし歯ができることがあります。境目のあたりをデンタルフロスと歯間ブラシで清掃し、定期検診で確認する必要があります。
クラウンを入れたあと、歯ぐきが黒く見えます。なぜですか?
金属ベースのクラウンの金属が透けて見えている場合や、歯ぐきが下がってクラウンの境目や根が出ている場合が考えられます。原因によってクラウンの交換か歯周病治療かに分かれるため、まず原因を確認します。
クラウンの治療は何回通う必要がありますか?
通常2回以上です。初日に歯を整えて型を取り、仮のクラウンを被せ、次の来院で合わせて接着します。根管治療や土台が先に必要な場合は、その分増えます。
古い金歯を歯の色のものに替えたいです。
問題のない金歯は替えなくても大丈夫です。替えると再び削ることになり、神経が刺激されることがあります。それでも色が気になって替えたい場合は、長所と短所、リスクをご説明し、一緒に決めます。
クラウンも健康保険が使えますか?
クラウンは韓国の国民健康保険が適用されない保険外診療です。クラウンの前に行う根管治療には韓国の国民健康保険が適用されます(加入者のみ)。材料別の費用は治療費用のご案内にまとめています。
COST費用は「治療費用のご案内」1か所にまとめていますむし歯・根管治療の費用を見る →
FROM JAPAN
日本・海外からお越しの方、韓国にお住まいの方へ
渡韓して治療を受ける方、韓国にお住まいの外国人の方からよくいただくご質問です。
クラウンの費用の目安はいくらですか?
セラミッククラウンとジルコニアクラウンは1本60万ウォンで、約7.1万円が目安です。土台(コア、10万ウォン)やポスト(15万ウォン)が必要な場合は別途費用がかかります。料金は韓国の方と同じです。本数と治療法は診断で決まるため、総額は検査のあとにご案内します。
料金表を見る来院回数と、韓国での滞在日数はどのくらいですか?
通常2回の来院です。1回目に歯を整えて口腔スキャナー(iTero)で型を取り、仮の被せ物を付けます。2回目に色とかみ合わせを確認して装着します。オールセラミッククラウンは7〜10日、ジルコニアクラウンは1〜2週間で2〜3回の来院が目安です。根管治療(神経の治療)が必要な場合は日程が延びることがあります。
帰国後にクラウンが外れたらどうなりますか?
外れたクラウンを保管し、
LINEで写真をお送りください。状態を確認し、付け直せるか作り直しが必要かを判断します。付け直しや作り直しには来院が必要です。
韓国の国民健康保険は使えますか?
韓国の国民健康保険に加入している方は、保険が適用される治療をほかの加入者と同じ基準で受けられます。適用されるかどうかは治療内容と保険の基準によるため、治療前にご案内します。加入していない場合は全額自己負担です。
日本語で診てもらえますか?
日本語でのご相談は、代表院長キム・ソンミンが直接担当します。
予約はどうすればいいですか?
※ 治療結果・通院回数・日程には個人差があります。円の金額は2026年10月時点の目安(100円=840ウォンで換算)で、実際のお支払いは為替によって変わります。
治療の結果と副作用には個人差があります。
痛む歯の写真で、先にご相談いただくこともできます