ひと目でわかる
- 向いているケース
- 夜の歯ぎしりで歯がすり減ったり欠けたりし、朝にあごがこわばる場合
- 治療の流れ
- すり減った歯の記録・筋肉の確認 → 型取り → スプリント装着 → 1〜2回の調整
- 期間・限界
- スプリントは歯ぎしりをなくすのではなく、歯を守ります。日中の噛みしめ癖は、歯を離す練習が先です
詳しい説明
スプリントは歯ぎしりをなくす装置ではなく、寝ている間に上下の歯が直接こすれ合わないようにして、歯や被せ物、あごの筋肉を守る装置です。夜の歯ぎしりで歯がすり減ったり欠けたりし、朝にあごがこわばる場合はオーダーメイドのスプリントが役立ち、通常、型取り1回、装着1回、調整1〜2回で作ります。日中に歯を強く噛みしめる癖はスプリントでは防げないため、歯を離す練習が先です。セラミック歯科では、すり減った歯を写真で記録し、あごの筋肉と関節もあわせて診て、スプリントが必要か、経過観察でよいかを決めます。
01°
同じ歯ぎしりでも、スプリントが必要な場合とそうでない場合がありました
夜の歯ぎしりか日中の食いしばりか、歯がどれだけ傷んでいるか、守るべき被せ物があるかによって、治療を変えました。代表的な3つのケースを経過の記録でお見せします。
CASE01
夜の歯ぎしりで奥歯がすり減り、クラウンが割れたケース
夜の歯ぎしり・オーダーメイドのスプリント+日中の食いしばり癖の改善、割れたクラウンの再製作
歯のすり減り 夜の歯ぎしりで、犬歯の先端と奥歯の噛む面が平らにすり減っていました。
被せ物の破損 歯ぎしりで割れた前歯のクラウン。スプリントなしで作り直すと、同じ場所がまた割れるおそれがありました。
スプリント オーダーメイドのスプリント。クラウンを作り直したあと、毎晩装着して歯と被せ物を守ります。
- 状態
- 40代、朝のあごのこわばり、奥歯のすり減りとクラウンの破損、家族が歯ぎしりの音を聞いている
- 選択
- オーダーメイドのスプリント、日中の食いしばり癖の改善、クラウンの再製作
- 行わなかったこと
- ボトックス(スプリントと癖の改善で症状がコントロールできたため)
- 記録
- 朝のあごの痛み 5/10 → 2/10
- 注意点
- ストレスの多い時期に歯ぎしりが再び強くなることがあるため、6か月ごとに装置を点検します。
CASE02
日中に歯を強く噛みしめる癖で、あごの筋肉が痛むケース
日中の食いしばり・歯を離す練習とセルフエクササイズ、物理療法、スプリントは使用せず
筋肉の記録 筋肉の触診記録。咬筋を押したときに、ふだん感じていた痛みがそのまま再現されました。
癖の改善 歯を離しているか確認するシール。よく目にする場所に貼っておき、見るたびに上下の歯が付いていないかを確認します。
再評価 再評価。最初と同じ方法で、口の開き具合と筋肉の痛みを測り直しました。
- 状態
- 30代、パソコン作業中に歯を強く噛みしめる癖、午後に強くなるあごの筋肉の痛み、歯のすり減りはほとんどなし
- 選択
- 歯を離す練習と楽な姿勢、セルフでのあごのエクササイズ、PHL-15による物理療法
- 行わなかったこと
- スプリント(夜の歯ぎしりの跡がほとんどなく、日中の癖が原因だったため)
- 記録
- 痛み 6/10 → 1/10
- 注意点
- 癖は忙しい時期に再び出やすいため、シールとエクササイズを続けるようご案内しました。
CASE03
ラミネートをしたあと、歯ぎしりが心配なケース
被せ物の保護・ラミネート完成後にオーダーメイドのスプリント
治療前 ラミネート前の前歯。前歯の先端が不ぞろいにすり減っており、歯ぎしりの跡を確認しました。
ラミネート後 ラミネート完成後。新しい前歯が割れたり外れたりしないよう、保護が必要でした。
スプリント スプリントを装着した状態。夜間に前歯のラミネートが下の歯と直接ぶつからないようにします。
- 状態
- 前歯の先端のすり減り、ラミネート治療の予定
- 選択
- ラミネート完成後にオーダーメイドのスプリント
- 行わなかったこと
- 薬局・ネット通販のやわらかいマウスピース(噛み合わせを調整できないため)
- 期間
- ラミネートの接着からスプリントの製作まで約1〜2週間
- 注意点
- スプリントは日中には着けないため、日中の食いしばり癖も一緒に減らす必要があります。スプリントを継続して着けているか、定期点検ですり減りが進んでいないかを、引き続き確認する必要があります。
* 記録と写真は患者さまの同意を得て掲載しています。痛みの点数は患者さまご自身が付けた0〜10点です。治療の結果と副作用には個人差があります。
02°
夜の歯ぎしりと日中の食いしばりは、扱い方が異なります
どちらもあごの筋肉を休ませませんが、起こるタイミングと改善の方法が異なります。
01寝ている間の歯ぎしり
ご本人は気づかず、家族が音を聞いていることが多くあります。寝ている間は意思で止められないため、スプリントで歯と被せ物を守ることが主な方法です。朝にあごがこわばることがあります。
02日中の食いしばり
仕事や運動、スマートフォンに集中しているときに、上下の歯を付けて力を入れてしまいます。ご本人が気づいて直すことができるため、歯を離す練習が最も大切です。スプリントでは防げません。
夜の歯ぎしりの跡 夜の歯ぎしりの跡。犬歯と前歯の先端が横にこすれて、平らにすり減った面ができます。
食いしばりの跡 食いしばりの跡。頬の内側の、奥歯が当たる高さに白い線ができます。
食いしばりの跡 食いしばりの跡。舌の横に、歯の跡が波のように残ります。
ストレス、緊張、睡眠不足がよくある原因で、いびきや睡眠中の呼吸の問題が一緒にある場合もあります。「噛み合わせが合わないから歯ぎしりをする」とは決めつけません。
03°
オーダーメイドのスプリントは、このように作ります
記録から定期点検まで、5つのステップです。各ステップで何を見て、なぜそうするのかを、実際の診療写真とともにまとめました。
写真記録
3Dスキャン すり減りの記録。すり減った位置と範囲を写真に残し、次の検診のときに比較します。
STEP 01
すり減った歯と割れた被せ物を記録します
犬歯と前歯の先端、奥歯の噛む面がどれだけすり減っているか、ひびが入ったり割れたりした歯や被せ物がないかを確認し、写真に残します。歯の根元がえぐれてしみる部位は、歯周病専門医・統合歯科専門医のアン・イルソプ院長が一緒に診ます。
なぜそうするのですか歯ぎしりは1日で生じた問題ではないため、今どこまで進んでいるかを基準として残しておく必要があります。記録があってこそ、スプリントを使ったあとにすり減りが止まったのか、進み続けているのかを比較できます。
セルフ問診 顎関節のセルフ問診票(当院で使っている実際の書式、氏名は伏せています)。歯を強く噛みしめる癖とあごの痛みをまず記入していただき、咬筋と側頭筋を押して確かめ、口が何mm開くかを測ります。
STEP 02
あごの筋肉と関節もあわせて確認します
あごの筋肉を押すと痛むか、口がしっかり開くか、音や引っかかりがあるかを見ます。あごの痛みが強い場合は、スプリントよりも生活指導、薬、PHL-15による物理療法を先に行い、約2か月後に再評価します。
なぜそうするのですかあごが強く痛む状態ですぐに装置を着けると、噛み合わせが朝ごとに変わり、装置を正確に合わせるのが難しくなります。痛みを先に落ち着かせると、スプリントの噛み合わせの調整も正確になります。
設計・製作
設計・製作 完成したオーダーメイドのスプリント。硬い材料で作り、噛む面を平らに仕上げて、下の歯が均等に当たるようにします。
STEP 03
噛み合わせの高さと装置の厚みを設計して作ります
歯の模型をもとに、装置の厚みと噛み合わせの高さを決めます。上の歯列に装着する硬い装置として作り、下の歯が平らな面に均等に当たるように設計します。
なぜそうするのですかやわらかい既製のマウスピースは噛み合わせを合わせられないため、一部の歯にだけ力が集中し、かえって噛む癖を増やすことがあるという意見もあります。オーダーメイドの装置は、高さと接触を調整して力を均等に分散させます。
装着・調整 装着と噛み合わせの調整。薄い紙(咬合紙)を噛んでいただきながら、下の歯が装置に均等に当たるように高い部分を削って整えます。
STEP 04
装着した日と2週間後に、噛み合わせを調整します
装置を装着した日に噛み合わせを合わせ、着け外しの方法と洗い方をご案内します。2週間ほど使ってみたあとに再来院いただき、朝に気になった点をうかがって、もう一度調整します。調整は通常1〜2回です。
なぜそうするのですか初日に診療室で合わせた噛み合わせと、実際に寝ている間の噛み合わせは少し異なることがあります。数日使ってみたあとの違和感をうかがって整えることで、装置を継続して着けられるようになります。
定期チェック 定期点検。装置の表面に残った跡で、歯ぎしりがどれくらい強く、どの方向に動いているかを確認します。
STEP 05
定期検診のときに、装置と歯をあわせて診ます
通常6か月ごとに装置をお持ちいただき、装置に残った跡、ひびの入った部分、適合を確認し、歯のすり減りが進んでいないかを最初の記録と比較します。歯ぎしりが減っていれば、引き続き必要かどうかもあわせて決めます。
なぜそうするのですかスプリントが代わりにすり減っている間、歯は守られますが、装置が大きくすり減ったりひびが入ったりすると、保護の効果は下がります。装置の跡は、歯ぎしりが続いているかを教えてくれる記録でもあります。
* 診療写真は患者さまの同意を得て掲載しています。人によって一時的な痛みや違和感などの副作用が現れることがあります。
スプリントは朝に歯ブラシで洗い、ケースに保管します。熱いお湯は装置を変形させることがあるので避けてください。
| 目的 | 方法 | 長所 | 限界 | 費用 |
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| ① 日中の癖の改善 | 食いしばりを減らす | 歯を離しているか確認するシール、楽な姿勢、セルフでのあごのエクササイズ | 費用がかからず、癖そのものを改善できる | 継続が必要 | なし |
|---|
| ② オーダーメイドのスプリント | 夜間に歯・被せ物・あごを保護 | オーダーメイドの装置を就寝前に装着 | 歯のすり減り・破損を減らし、筋肉の負担を軽くできる | 歯ぎしりそのものは止まらない、定期的な調整が必要 | 保険適用外(自費)・ 料金表を見る → |
|---|
| ③ 物理療法 | 筋肉の痛みの緩和 | PHL-15低出力レーザーによる物理療法 | 筋肉の痛みに役立つことがある | 効果には個人差がある | 顎関節症と診断されれば、韓国の国民健康保険が適用 |
|---|
| ④ ボトックス | 筋肉の力がとても強く、痛みが続く場合 | 筋肉への注射、限定的に検討 | 筋肉の力を一時的に弱める | 効果は一時的、研究結果は分かれている、韓国国内でも顎関節症・歯ぎしりへの承認はない(適応外使用) | 保険適用外(自費)・ ボトックスのページを見る → |
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| ⑤ 傷んだ歯の修復 | すでに欠けたり、えぐれたりした歯 | レジン・インレー・クラウン | 機能の回復 | 歯ぎしりが続くと再び欠けることがあるため、スプリントとあわせて検討 | 治療ごとに異なる |
|---|
| ⑥ ほかの診療科のご案内 | 睡眠中の呼吸の問題が疑われる場合 | 睡眠検査 | 隠れた原因の確認 | 歯科以外での診療 | 該当機関による |
|---|
06°
スプリントが必要な方、先に行う治療、経過観察でよい方
スプリントが役立ちます
- 夜の歯ぎしりで、歯のすり減り・欠け・被せ物の破損がある方
- 朝にあごがこわばる夜の歯ぎしり
- ラミネート・インプラント・クラウンを守る必要がある方
ほかの治療が先です
- あごの痛みが強い方:顎関節の段階的な治療を先に行います
- 欠けた歯やむし歯がある方:修復を先に行います
- いびきがひどい方や、寝ている間に呼吸が止まると言われた方:睡眠検査を先におすすめします
今は経過観察で大丈夫です
- すり減りの跡がほとんどなく、症状もない軽い歯ぎしり:癖についてのご案内と定期検診で経過を見ます
- 日中の食いしばりだけで、夜の歯ぎしりの跡がない方:歯を離す練習が先です
必ずお読みください
・スプリントは歯ぎしりをなくすのではなく、歯とあごを守ります。歯ぎしりは再び強くなることがあります。
・最初の数日は、唾液が増えたり違和感があったりすることがあります。
・朝に装置を外した直後は、噛み合わせが一時的に不自然に感じられることがありますが、多くはすぐに戻ります。
・よく合っていない装置はかえって不快で、筋肉を緊張させることがあるため、調整が必要です。
・長く使うと装置がすり減ったりひびが入ったりして、作り直しが必要になることがあります。
・睡眠中の呼吸に問題がある方は、装置の種類を別に判断する必要がある場合があります。
スプリントを着ければ、歯ぎしりはなくなりますか?
スプリントは歯ぎしりをなくす装置ではありません。寝ている間に上下の歯が直接こすれ合わないようにして、歯や被せ物、あごの筋肉を守ります。
この質問について詳しく見る →歯ぎしり用のスプリントは一生着けなければなりませんか?
歯ぎしりが続いている間は保護用として使い、定期検診のときに装置に残った跡と症状を見て、引き続き必要かどうかを決めます。ストレスが減って歯ぎしりが弱まれば、使う頻度を減らすこともあります。
薬局・ネット通販のマウスピースと、歯科のスプリントは何が違いますか?
歯科のオーダーメイドのスプリントは、ご自身の歯の模型に合わせて硬い材料で作り、下の歯が均等に当たるように高さと接触を調整します。やわらかい既製のマウスピースは噛み合わせを合わせられないため、一部の歯に力が集中することがあります。
日中に歯を強く噛みしめるのも問題ですか?
日中の食いしばりは、あごの筋肉を休ませないため、あごの痛みのよくある原因になります。スプリントでは防げないため、上下の歯を離す練習と、楽な姿勢を身につけることが先です。
子どもが寝ながら歯ぎしりをします。治療が必要ですか?
子どもの歯ぎしりは成長期によく見られ、多くは成長とともに減っていくため、痛みや強いすり減りがなければ経過を見ます。あごの痛み、強いすり減り、いびきが一緒にある場合は、検査を受けることをおすすめします。
ラミネート・インプラントをしたのですが、歯ぎしりをします。
歯ぎしりがあると、ラミネートベニア、クラウン、インプラントの被せ物が割れたり外れたりするリスクが高くなります。被せ物を守るために、夜に着けるオーダーメイドのスプリントをおすすめすることがあります。
矯正中でも歯ぎしり用のスプリントを着けられますか?
矯正装置の種類と歯ぎしりの程度によって方法が異なるため、ご相談の際に一緒に決めます。ただし、歯の位置が変わるにつれて、スプリントを作り直す場合もあります。
スプリントはどのように手入れすればよいですか?
朝に装置を外したら歯ブラシで軽く洗い、ケースに保管します。熱いお湯は装置を変形させることがあるので避け、定期検診のときにお持ちいただければ、適合とすり減り具合を確認します。
COST費用は「治療費用のご案内」1か所にまとめています顎関節・歯ぎしりの費用を見る →
FROM JAPAN
韓国にお住まいの方へ
韓国にお住まいの外国人の方からよくいただくご質問です。
韓国の国民健康保険は使えますか?
韓国の国民健康保険に加入している方は、保険が適用される治療をほかの加入者と同じ基準で受けられます。適用されるかどうかは治療内容と保険の基準によるため、治療前にご案内します。加入していない場合は全額自己負担です。
日本語で診てもらえますか?
日本語でのご相談は、代表院長キム・ソンミンが直接担当します。
予約はどうすればいいですか?
短い渡韓の間でも、この治療は受けられますか?
治療に必要な来院回数によります。ご連絡の際に渡韓の日程をお知らせいただければ、ご希望の日程で治療が可能かどうかを、検査のあとにご案内します。
※ 治療結果・通院回数・日程には個人差があります。円の金額は2026年10月時点の目安(100円=840ウォンで換算)で、実際のお支払いは為替によって変わります。
治療の結果と副作用には個人差があります。
すり減った歯の写真で、先にご質問いただいてもかまいません