ひと目でわかる
向いているケース 歯ぐきから血が出たり腫れたりして、揺れている歯
治療の流れ 歯周ポケットの測定 → 歯ぐきの下の歯石除去(分けて実施) → 4〜8週間後に再測定 → 定期管理
期間・限界 深い所が残れば歯周外科手術を検討し、その後は通常3〜6か月ごとに管理します 詳しい説明 歯ぐきから血が出て揺れている歯も、歯周病治療で守れるケースが多くあります。出血と腫れだけなら歯肉炎、炎症が歯ぐきの骨まで溶かし始めていれば歯周炎です。歯周炎は、局所麻酔をして歯ぐきの下の歯石と細菌の膜を取り除く治療を数回に分けて行い、通常4〜8週間後に測り直して改善したかを確認します。深い所が残れば歯周外科手術を検討し、その後は通常3〜6か月ごとに管理します。セラミック歯科では、歯周病を専門とする歯周病専門医が歯ごとに歯周ポケットの深さをmmで測り、治療前と治療後を同じ指標の数値で比較してお見せします。
症例 治療の進め方 方法の比較 向いている方 セルフチェック 副作用・限界 よくある質問 費用
01°
治療前と治療後を、同じ指標の数値で比較しました 歯周病治療がうまくいったかどうかは、感覚ではなく歯周ポケットの深さと出血で確認します。歯周チャートとX線写真で3つのケースをご紹介します。
CASE01
歯みがきのたびに血が出て、口臭がひどかった中等度の歯周炎 歯ぐきの下の治療後に再評価・手術なしで定期管理へ
治療前・2026年8月 治療前の口腔内正面。歯ぐき全体が赤く腫れ、歯と歯の間の歯ぐきが膨らんで、歯みがきのたびに血が出ていました。
治療1か月後・2026年9月 歯ぐきの下の治療から1か月後、同じ角度の口腔内正面。赤く腫れていた歯ぐきが引き締まり、歯の首の部分の歯ぐきのラインが再びはっきりしました。
治療前のチャート 治療前の歯周チャート。歯周ポケットの深さが5mm以上の所(赤)がいくつもあり、測るときに出血する所(赤い点)が多くありました。
再評価のチャート 再評価のチャート。深かった所のほとんどが浅くなり、出血も減ったため、手術なしで定期管理に移りました。
状態 中等度の歯周炎
選択 局所麻酔をして歯ぐきの下の治療を2〜4回、4〜8週間後に再評価
深い所の数 5mm以上 5か所 → 1か所
行わなかったこと 歯周外科手術(再評価で深い所がほとんど残らなかったため)
CASE02
再評価のあとも奥歯に深い所が残ったケース 残った場所だけ歯ぐきを開き、根を直接見てきれいにする歯周外科手術
デンタルX線写真・2026年7月 治療前のデンタルX線写真。右下の第一大臼歯(46番)の2本の根の間の骨が溶けて黒く見え、測るとこの場所が8mmと深くなっていました。
パノラマ・2026年7月 同じ日のパノラマ。ほかの歯と比べて、奥歯の根の間だけ骨が大きく溶けていることを確認しました。
再評価 再評価。ほかの場所は改善しましたが、奥歯の根の間に深い所が残りました。
手術中 手術中。歯ぐきを開き、見えなかった根の表面の歯石を直接見ながら取り除きます。
手術後 手術後。溶けた骨がすべて再生するわけではありませんが、深かった所が浅くなり、ご自宅で磨ける状態になります。
状態 再評価のあとも、2本の根の間(根分岐部)に歯石が再びつきやすい奥歯
選択 該当部位の歯ぐきを開き、根の間を直接見ながらかき取る歯周外科手術
目標 深さを大きく減らすよりも、今の状態を保ち、再び深くならないように管理
注意点 歯ぐきが少し下がってしみることがあり、歯と歯の間のすき間が見えることがあります
CASE03
揺れている複数の歯のうち、守る歯と抜く歯を分けたケース 歯周病治療後の再評価で決定・守った歯は3か月ごとに管理
治療前 · 2022年9月 治療前のパノラマ。同じ側の歯でも、骨の溶け方は歯ごとに違っていました。揺れていた上の前歯は守ってみることにし、骨が大きく溶けていた右上の小臼歯・大臼歯(15・16番)は抜くことにしました。
2年後・2024年10月 約2年後。守った前歯の周りの骨の高さが保たれているため、定期管理を続けています。抜いた場所にはインプラントを埋入しました。
状態 揺れている歯9本、骨の失われ方は歯ごとに異なる
選択 守った歯7本・抜いた歯2本
メンテナンス 3か月ごと
注意点 溶けた骨がすべて再生するわけではないため、管理をやめると再び進行することがあります
* 写真は同じ条件で撮影し、患者さまの同意を得て掲載しています。治療の結果と副作用には個人差があります。
01 歯肉炎
歯ぐきから血が出て腫れていても、骨はまだ溶けていない段階です。歯石取り(スケーリング)と歯みがきの改善で元に戻すことができます。
02 歯周炎
炎症が歯ぐきの下まで進み、歯を支える骨が溶け始めた段階です。失われた骨の多くは自然には元に戻らないため、これ以上進行しないように止めることが治療の目標です。
何を見るのか 分け方 ステージ(1〜4期) これまでにどのくらい進行したか(歯周ポケットの深さ、骨の喪失、失った歯の数) 1期は初期 → 4期は大きく進行し、かむ機能や歯並びにまで影響 グレード(A〜C) どのくらいの速さで進行するか(年齢に対する骨の喪失、喫煙、糖尿病) A 遅い・B 普通・C 速い
ステージとグレードは、2017年の世界ワークショップによる歯周疾患の分類に従います。歯周ポケットの深さとX線写真で決め、治療計画と管理の間隔を決めるのに使います。
03°
歯周炎の治療はこのように進めます 測って、治療して、また測るという順序です。ステップごとに何を確認し、なぜそうするのかを、実際の診療写真とともにまとめました。
測定 歯周チャート 歯周ポケットの測定。目盛りのある細い器具で、歯1本につき複数の地点の歯周ポケットの深さをmmで測り(左)、出血と揺れを歯周チャートに記録します(右、CASE 01と同じ様式)。
STEP 01
歯ごとに歯周ポケットの深さを測ります 歯1本につき複数の地点(通常6か所)の歯周ポケットの深さを測り、測るときに出血するか、揺れているか、根の間が露出しているかを記録します。健康な歯周ポケットは通常3mm以下で、4mmから注意、5〜6mm以上は治療が必要な深さと考えます。
なぜそうするのですか 歯周病は外から見て問題がなさそうでも、歯ぐきの下で進行します。数字で記録しておくことで、治療後に本当に改善したかを同じ基準で比較できます。
デンタルX線写真・2026年2月 X線写真。上の前歯の根の周りの骨が均一に下がったラインが見えます。歯の根の長さのうち骨がどのくらい残っているかを見て、ステージとグレードを決めます。
STEP 02
X線写真で骨がどのくらい残っているかを確認します デジタルパノラマと必要な部位のX線写真で、根を囲む骨がどこまで下がっているかを確認します。歯周ポケットの深さと骨の状態、喫煙・糖尿病の有無を合わせてステージとグレードを決め、治療計画をご説明します。
なぜそうするのですか 同じ歯周ポケットの深さでも、骨がどのくらい残っているか、どのくらいの速さで進行するかによって、守れる歯と管理の間隔が変わります。
歯ぐきの下の治療 歯ぐきの下の治療。局所麻酔のあと、歯ぐきの下の根の表面についた歯石と細菌の膜を器具で取り除きます。
STEP 03
局所麻酔をして、歯ぐきの下をきれいにします 歯ぐきの下の根の表面についた歯石と細菌の膜を、局所麻酔のあとに取り除きます。通常は口の中を2〜4つの区域に分けて数回にわたって行い、ご自宅での磨き方もこのときにあわせて見直します。
なぜそうするのですか 歯ぐきの下の歯石はスケーリングでは届かない深さにあり、しっかりこびりついているため、丁寧にきれいにするには麻酔が必要です。分けて行えば、一度に長く口を開けていなくても済みます。
再評価の比較 再評価。治療前と同じ方法で測り直し、深い所と出血がどのくらい減ったかを数字で比較してお見せします。
STEP 04
通常4〜8週間後に測り直します 歯ぐきが治る時間をおいてから、最初と同じ方法で歯周ポケットの深さと出血を測り直します。深い所がほとんどなくなれば定期管理に移り、残っている所があれば次のステップを決めます。
なぜそうするのですか 治療直後は歯ぐきがまだ治りかけで、正確な深さがわかりにくいです。治ってから測ることで、治療に効果があったか、揺れていた歯を守れるかを判断できます。
歯周外科手術 歯周外科手術。再評価のあとも深い所が残った場所だけ歯ぐきを開き、根の表面と骨の形を直接見ながら整えます。
STEP 05
深い所が残った場所だけ手術を検討します 再評価で通常5mm以上かつ出血がある所が残れば、その場所だけ歯ぐきを開いて直接見ながらきれいにする手術を検討します。骨の形によっては、骨を再びつくる再生治療が可能な場合もあります。主に奥歯の2本の根の間(根分岐部)が深くなり、そのままにすると抜歯が必要になりうる場所で、抜歯の前に歯を守ることを目指して試みます。
なぜそうするのですか 深い所は歯ブラシや器具が届かず、炎症が再び起こりやすくなります。深さを減らすことで、ご自宅で管理できる状態になります。
STEP 06
間隔を決めて管理します 歯周炎の治療が終わったら、通常3〜6か月ごとに歯周ポケットの深さを測り直してクリーニングします。進行が速い方や、喫煙・糖尿病がある方は間隔を短くします。
なぜそうするのですか 歯周炎は治療が終わっても再び進行することがある病気です。継続して管理している方とそうでない方とでは、数年後に残っている歯の数に差が出ます。
* 診療写真は患者さまの同意を得て掲載しています。人によって一時的な痛みや違和感などの副作用が現れることがあります。
喫煙 ・歯ぐきの血管を狭めて出血を減らすため症状が隠れ、治療への反応も悪くなります。糖尿病 ・血糖値が高いと歯周病が早く進行し、歯ぐきの炎症は血糖のコントロールを難しくします。家族歴 ・ご家族に歯周病で早く歯を失った方がいる場合、進行が速いことがあります。ストレス・くいしばり ・すでに弱っている歯に力が集中すると、揺れがひどくなることがあります。合っていない被せ物・むし歯 ・歯ぐきとの境目に段差があると歯石がつきやすく、磨きにくくなります。
スケーリング 歯ぐきの下の治療 歯周外科手術 向いているケース 歯肉炎、歯ぐきの上とすぐ下の歯石 歯ぐきの下に歯石と細菌の膜がある歯周炎 再評価のあとも深い所が残ったケース 麻酔 多くは麻酔なしで可能 通常は局所麻酔 局所麻酔 来院 通常1回 通常2〜4回に分けて 部位ごとに 韓国の国民健康保険 満19歳以上は年1回 ほとんどが保険適用 韓国の国民健康保険が適用(加入者のみ)、骨の再生に使う一部の材料は保険外診療 費用 治療費用のご案内を見る →
揺れの原因が炎症であれば、歯周病治療のあとに揺れが小さくなることがあるため、再評価で決めても遅くないケースが多いです。
歯周ポケットの深さ・揺れ・骨の高さをお見せし、守る方法と抜く方法をあわせてご説明します。 骨が根の先近くまで溶けていたり、根の間まで深く貫通していたり、上下に押しても動くほど揺れていたりすると、守るのが難しいことが多いです。 炎症が治まると揺れが小さくなることもありますが、溶けた骨がすべて戻るわけではありません。 守るのが難しい歯を長く残しておくと隣の歯の骨まで溶けることがあるため、そのような場合は率直にお伝えします。
07°
このような方は、ほかの治療が先、または治療しなくても大丈夫です 歯周病治療が向いています
歯ぐきから血が出て腫れている方 歯周ポケットの深さを測り、歯周炎と確認された方 矯正・インプラント・被せ物を控えていて、歯ぐきに炎症がある方 あわせて気をつけたいことがあります
糖尿病のコントロールができていない方:内科の診療で血糖もあわせて管理することで、歯周病治療の効果が高まります。 たばこを吸う方:禁煙もあわせておすすめします。 血液をサラサラにする薬を服用している方:薬の名前をお知らせいただければ、確認してから進めます。 歯周病治療までは必要ありません
歯肉炎の段階:歯周ポケットが浅く骨が溶けていなければ、スケーリングと歯みがきの改善で十分な場合があります。
08°
矯正・インプラント・被せ物の前に、まず歯ぐきを診る理由 大人の矯正では、矯正歯科専門医と歯周病専門医が一緒に歯ぐきを診ます。炎症がある状態で歯を動かすと、骨がさらに溶けることがあります。 歯ぐきの炎症の上にインプラントや被せ物をしても、長くもたせるのは難しいです。インプラントの周りにも同じ炎症が起こりやすくなります。
必ずお読みください
・治療後に腫れが引くにつれて歯ぐきが少し下がって見え、露出した根のためにしみることがあります。多くは数週間かけて落ち着きます。
・歯と歯の間のすき間が大きく見えたり、黒いすき間(ブラックトライアングル)ができたりすることがあります。
・麻酔が切れたあと1〜2日は鈍い痛みが出ることがあります。
・溶けた骨がすべて再生するわけではありません。
・治療が終わっても管理をやめると、再び進行することがあります。
歯ぐきから血が出たら歯周炎ですか? 歯ぐきからの出血は、歯肉炎のこともあれば歯周炎のこともあります。歯周ポケットの深さを測り、X線写真で骨が溶けているかを確認して初めて区別できます。
この質問について詳しく見る → 歯周病治療は痛いですか? 歯ぐきの下の治療は通常、局所麻酔をして行うため、治療中の痛みは比較的少ないことが多いです。麻酔が切れたあと1〜2日は鈍い痛みやしみる感じが出ることがあります。
歯周病治療は何回通う必要がありますか? 歯周炎の治療は通常、口の中を2〜4つの区域に分けて数回行い、4〜8週間後に再評価を1回行います。再評価の結果によって、手術が必要な場所があるか、すぐに定期管理へ移るかを決めます。
揺れている歯は、歯周病治療でしっかりしますか? 炎症のために揺れていた歯は、歯周病治療のあとに揺れが小さくなることもあります。ただし溶けた骨がすべて戻るわけではないため、再評価で守れるかどうかを改めて判断します。
歯周病治療のあとに歯がしみるのはなぜですか? 歯周病治療で腫れが引くと歯ぐきが少し下がり、根が出てしみることがあります。多くは数週間かけて落ち着き、長引く場合は知覚過敏の処置を行います。
歯周病治療も健康保険が使えますか? 韓国の国民健康保険加入者の場合、歯ぐきの下の治療とほとんどの歯周外科手術に保険が適用されます。一部の再生材料のように保険外診療となる項目は、始める前にお伝えします。
歯周病治療が終わったら、もう通わなくてもいいですか? 歯周炎は治療後も再び進行することがあるため、通常3〜6か月ごとに歯周ポケットの深さを測り直して管理します。間隔は進行の速さと喫煙・糖尿病の有無によって決めます。
糖尿病と歯周病は関係がありますか? 糖尿病は歯周病を早く進行させるリスク要因であり、歯ぐきの炎症は血糖のコントロールを難しくする方向に働くなど、互いに影響し合います。そのため、糖尿病のある方には内科での管理と歯ぐきの管理をあわせて行うことをおすすめします。
根拠と参考文献
Papapanou PNほか. Periodontitis: Consensus report of workgroup 2 of the 2017 World Workshop on the Classification of Periodontal and Peri-Implant Diseases and Conditions. Journal of Periodontology, 2018(歯周炎のステージ・グレード分類) Sanz Mほか. Treatment of stage I–III periodontitis: The EFP S3 level clinical practice guideline. Journal of Clinical Periodontology, 2020(歯周炎の治療ステップと再評価・メンテナンス)
COST 費用は「治療費用のご案内」1か所にまとめていますインプラント・歯ぐきの費用を見る →
FROM JAPAN
韓国にお住まいの方へ 韓国にお住まいの外国人の方からよくいただくご質問です。
韓国の国民健康保険は使えますか? 韓国の国民健康保険に加入している方は、保険が適用される治療をほかの加入者と同じ基準で受けられます。適用されるかどうかは治療内容と保険の基準によるため、治療前にご案内します。加入していない場合は全額自己負担です。
日本語で診てもらえますか? 日本語でのご相談は、代表院長キム・ソンミンが直接担当します。
予約はどうすればいいですか? 短い渡韓の間でも、この治療は受けられますか? 治療に必要な来院回数によります。ご連絡の際に渡韓の日程をお知らせいただければ、ご希望の日程で治療が可能かどうかを、検査のあとにご案内します。
※ 治療結果・通院回数・日程には個人差があります。円の金額は2026年10月時点の目安(100円=840ウォンで換算)で、実際のお支払いは為替によって変わります。
治療の結果と副作用には個人差があります。
揺れている歯があれば、抜く前にまず測ってみてください