ひと目でわかる
- 向いているケース
- 歯がほとんどない、またはほとんどの歯を残すのが難しいと言われた場合
- 治療の流れ
- 歯ごとに「残す・保留・抜歯」のマップ → 入れ歯・支える入れ歯・固定式から選択 → 仮歯 → 最終的な被せ物
- 期間・限界
- 通常、数か月から1年近くかかり、その後は3か月ごとに点検します
詳しい説明
歯がほとんどない、またはほとんどの歯を残すのが難しいと言われたからといって、すべて抜いて全体をインプラントに替えなければならないわけではありません。セラミック歯科では、歯ごとに歯ぐきの深さ・ぐらつき・骨の高さを測り、「残す・保留・抜歯」に分けたマップをまず作り、残す歯の数本で計画の規模を小さくできるかどうかから確認します。方法には入れ歯、インプラント数本で支える入れ歯、固定式の全顎インプラントがあり、残っている骨とケアできる環境に合わせて選びます。全体の期間は通常、数か月から1年近くかかります。歯ぐき・骨と被せ物の両方を専攻した院長が、仮歯から最終的な被せ物、その後の3か月ごとの点検まで担当します。
01°
「全顎」でも、方法と範囲は人それぞれでした
残っている歯と骨、ケアできる環境によって、固定式で作り直した方も、インプラント数本で入れ歯を支えた方も、残す歯を守って範囲を小さくした方もいます。
CASE01
上あごの歯のほとんどがぐらつき、噛みにくかったケース
上あごの固定式全顎インプラント · 治療期間中ずっと仮歯で生活
治療前 · 2020年7月 治療前のパノラマX線写真。上あごのほとんどの歯で、骨が根の先近くまで下がっていました。歯ごとに残す・抜歯を分けたマップは、下のSTEP 02でご覧いただけます。
仮歯の段階 · 2021年7月 仮歯の段階。上あごにインプラントを埋入し、骨とくっつくまでの間、取り外し式の仮の入れ歯で食事や日常生活を続けました。
最終的な被せ物 · 2022年6月 最終的な被せ物装着後のパノラマX線写真。噛む高さと唇を支える形を仮歯で確認したうえで、そのまま移しました。
- 状態
- 歯周病が進行し、上あごの歯のほとんどがぐらついている
- 選択
- インプラント8本で固定式の被せ物 · 骨造成5か所
- 期間
- 約1年
- 行わなかったこと
- 入れ歯(取り外し式を希望されず、骨が十分だったため)
- 注意点
- 被せ物の下の清掃が難しいため、歯間ブラシ・ウォーターピックを毎日使う必要があり、3か月ごとに点検します
CASE02
下の入れ歯が緩く、入れ歯安定剤を使っていたケース
インプラント数本で入れ歯を支える方式 · 手術の範囲と費用を抑える
インプラント2本 · 2017年7月 下あごの前方にインプラントを2本埋入した後のパノラマX線写真。この2本に連結装置を付けて入れ歯を支えます。
入れ歯の使用中 · 2020年7月 3年後のパノラマX線写真。新しく作った下の入れ歯が2本のインプラントに掛かり、噛むときに浮き上がらないよう支えられています。
バータイプ 2本のインプラントをバー(棒)でつなぎ、入れ歯の内側のクリップがここにカチッとはまって、動かないように支えられます。
- 状態
- 下あごに歯がなく、入れ歯が緩い
- 選択
- 下あごのインプラント2本+支える入れ歯
- 行わなかったこと
- 固定式の全顎インプラント(骨の量と費用を併せて考慮したため)
- 期間
- 約3〜4か月
CASE03
すべて抜く必要があると言われたものの、残せる歯があったケース
歯周治療で残す歯を守り、歯のない部位だけをインプラントに
治療前 · 2017年12月 治療前のパノラマX線写真。何本もの歯がぐらつき、一部は抜けていましたが、歯ごとに歯ぐきの深さを測ってみると、歯周治療で守れる歯が何本もありました。
治療後 · 2020年1月 治療後のパノラマX線写真。残した歯はそのままにし、歯のない部位にだけインプラントを埋入したため、全顎の計画より範囲が小さくなりました。
- 状態
- 何本もの歯がぐらつき、一部は抜けている
- 選択
- 残した歯 上4本・下9本の歯周治療 · インプラント 上6本・下3本
- 行わなかったこと
- すべての歯の抜歯(残せる歯があったため)
- 注意点
- 残した歯は、歯ぐきのケアをやめると再びぐらつくことがあります
* 写真は同じ条件で撮影し、患者さまの同意を得て掲載しています。治療の結果と副作用には個人差があります。
01歯がほとんどない方
上または下のあご全体を作り直す計画が必要です。残っている骨の量が、方法を決める最も大きな基準です。
02残っている歯のほとんどがぐらつく方
歯周病が長く進行している場合が多いです。ぐらつく歯の中にも守れる歯が混ざっているため、歯ごとに個別に診る必要があります。
03入れ歯が合わない方
入れ歯が緩くて安定剤を使ったり、噛める食べ物が減ったりした場合です。インプラント数本で入れ歯を支える方法が合う場合があります。
03°
全顎インプラントはこのように進めます
残す歯を選ぶところから点検まで、6つの段階です。段階ごとに何を見て、なぜそうするのかを、実際の診療写真と一緒にまとめました。
歯周チャート 歯周チャート。歯ごとに歯ぐきの深さをmm単位で測り、ぐらつきの程度と出血を記録します。
STEP 01
歯を1本ずつ個別に測ります
残っている歯ごとに歯ぐきの深さ、ぐらつき、根を囲む骨の高さを測り、パノラマX線写真とバテック(VATECH)の3D CTであごの骨全体の高さと幅を確認します。
なぜそうするのですか「全部ぐらついている」と感じても、歯ごとに状態は異なります。全体を一度に判断すると、守れる歯まで抜くことになりかねません。
残す歯マップ · 2020年7月 残す歯マップ。歯ごとに状態を評価し、残す歯と抜く歯を色で分けて、どの歯を守り、どの部位を新しく作るかをひと目でお見せします。CASE 01と同じ方です。
STEP 02
「残す・保留・抜歯」に分けたマップを作ります
測定した数値をもとに、歯ごとに「残す・保留・抜歯」を決め、マップにしてお見せします。保留にした歯は、歯周治療の後に再び測って決めます。
なぜそうするのですか残せる歯が数本あるだけで、全体の計画の規模や費用、期間が大きく変わります。特に犬歯のような部位の歯が残ると、被せ物を支えるうえで大きな助けになります。
設計。顔写真で唇がどの程度支えられるべきかを確認し、CTとiTero(アイテロ)の口腔スキャンで歯の形とインプラントの位置を一緒に設計します。顔写真は理解を助けるためにAIで作成した例のイラストで、設計画面はほかの患者さまの写真です。
STEP 03
噛む高さと顔の形まで設計し直します
歯を多く失うと噛む高さが低くなり、唇がくぼんで見えることもあります。顔写真で唇が支えられるべき程度を確認し、CTと口腔スキャンで最終的な歯の形を先に描いてから、その歯を支えるインプラントの本数と位置を決めます。
なぜそうするのですか骨がある場所にだけ埋入すると、歯が不自然な位置に置かれ、発音や顔の形がぎこちなくなることがあります。最終的な歯から逆算して設計してこそ、噛む機能と見た目の両方が合います。
埋入直後 · 2016年12月
仮歯 埋入と仮歯。計画した部位にインプラントを埋入し(左のX線写真)、骨とくっつくまでの間は仮歯で過ごします(右のイラスト)。
STEP 04
埋入し、仮歯で過ごします
抜歯と埋入は、上下を同時に行うか、順番に分けて進めます。骨とくっつくまでの間は仮歯で食事や通勤などの日常生活を続け、この期間に噛む高さと形を少しずつ調整します。埋入当日に仮歯を装着することもあれば、骨とくっつくまでの間、取り外し式の仮の入れ歯を使うこともあります。
なぜそうするのですか仮歯は、最終的な被せ物の試作品の役割を果たします。数か月使ってみて不便な点を直してから最終的な被せ物に移すと、作り直すことが減ります。
最終的な被せ物 · 2024年6月 最終的な被せ物。仮歯で確認した高さと形をそのまま移して、最終的な被せ物を装着します。
STEP 05
仮歯で確認したとおりに、最終的な被せ物を装着します
骨とくっついたことをX線写真で確認し、最終的な被せ物を作ります。固定式の場合は、被せ物の下に歯間ブラシが通る道を作り、装着した日に清掃方法を実際に練習していただきます。
なぜそうするのですか固定式の被せ物は取り外さないため、下側の清掃が最も大きな課題です。清掃できる形に作ってこそ、インプラント周囲炎を防げます。
点検
口腔洗浄器 3か月点検。インプラント周囲の歯ぐきの深さと出血を確認し、歯間ブラシで被せ物の下を清掃し(左)、ご自宅では口腔洗浄器で被せ物の下を洗い流します(右)。
STEP 06
3か月ごとに点検します
インプラントが複数ある方はリスクの高いグループとして、3か月ごとに点検します。歯ぐきの深さと出血、ネジの緩み、噛む高さを確認し、必要に応じてX線写真で骨の高さを比較します。夜間に歯ぎしりをする方は、保護装置も併せて使います。
なぜそうするのですか全顎インプラントは一度で終わる治療ではなく、その後のケアまで含めた計画です。問題を早く見つけるほど、簡単に解決できます。
* 診療写真は患者さまの同意を得て掲載しています。人によって一時的な痛みや違和感などの副作用が現れることがあります。
04°
入れ歯、支える入れ歯、固定式は何が違いますか?
| 入れ歯 | インプラントで支える入れ歯 | 固定式の全顎インプラント |
|---|
| 固定力 | 歯ぐきの上にのせているため、噛むときに動きやすい(特に下あご) | インプラントにはめ込むため、浮き上がりにくい | インプラントに固定され、ご自身の歯のように使える |
|---|
| インプラントの本数 | なし | 通常、下あごは2本以上、上あごはそれより多く | 通常、片顎に4〜6本以上(骨と被せ物の形によって異なる) |
|---|
| お手入れ | 取り外して毎日洗浄 | 取り外して毎日洗浄、連結部品はすり減ったら交換 | 被せ物の下を歯間ブラシ・ウォーターピックで清掃(清掃が難しい) |
|---|
| 骨が少ない場合 | 可能 | 比較的少ない骨でも可能な場合が多い | 骨造成が必要になったり、難しかったりすることがある |
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| 韓国の国民健康保険 | 満65歳以上は保険の入れ歯(7年に1回) | 適用なし(インプラント・入れ歯ともに保険外診療) | 2027年1月から、満65歳以上は歯がないあごでも保険インプラント2本まで(2026年11月時点) |
|---|
| 費用 | 治療費用のご案内を見る → |
|---|
インプラントの本数と方法は、残っている骨と被せ物の形によって、CTを使ったご相談で決めます。
05°
このような方は、ほかの治療が先、または治療しなくても大丈夫です
このような方に向いています
- 歯がほとんどない、またはほとんどの歯を残すのが難しい方
- 入れ歯が緩くて合わず、噛める食べ物が減った方
ほかの治療が先です
- 残せる歯がある方:残す歯を先に選び、歯周治療をしてから計画を立てます。
- 骨が非常に少ない方:骨造成や支える入れ歯のように選択肢が変わるため、骨の状態をまず確認します。
- 糖尿病がコントロールされていない方、またはたばこを多く吸う方:コントロールと禁煙をまずおすすめします。
今は治療しなくても大丈夫です
- 今の入れ歯がよく合っていて不便のない方:急いで替える必要はなく、入れ歯が合っているかを定期的に確認します。
06°
埋入した後は、このように診ます
インプラントはむし歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきと骨は天然の歯と同じように病気になることがあります。
- 1
手術の翌日
消毒し、出血・腫れを確認します。
- 2
1〜2週間後
抜糸します。
- 3
被せ物装着後1か月
噛む高さ(噛み合わせ)と清掃状態を確認します。
- 4
その後3か月、6か月
被せ物装着後3か月と6か月に、再び点検します。
- 5
以降は6か月ごと
定期点検を続けます。
- 6
リスクの高い方は3か月ごと
歯周病(歯周炎)を患ったことのある方、たばこを吸う方、糖尿病のある方、インプラントが複数ある方は、3か月ごとに点検します。
インプラントを複数埋入する全顎インプラントは、3か月ごとに点検するケースに当てはまります。
必ずお読みください
· 手術の範囲が広いため、腫れやあざが一般のインプラントより大きく、回復期間が必要です。
· 一部のインプラントが骨とくっつかず、埋入し直す必要が生じることがあります。
· 被せ物が欠けたりネジが緩んだりすることがあり、支える入れ歯の連結部品は使ううちにすり減るため交換が必要です。
· インプラント周囲炎が起こることがあり、固定式は被せ物の下の清掃が難しいため、ケアが特に重要です。
· 骨が非常に少ないと選択肢が減り、骨造成によって期間が長くなります。
· 全顎インプラントは一度で終わる治療ではなく、その後のケアまで含めた計画です。
全顎インプラントをするには、歯をすべて抜かなければなりませんか?
全顎インプラントのご相談であっても、すべて抜くことを前提にはしません。セラミック歯科では、歯ごとに歯ぐきの深さ・ぐらつき・骨の高さを測り、残せる歯は残して、その分だけ計画の範囲を小さくします。
全顎インプラントには何本必要ですか?
固定式の全顎インプラントは通常、片顎に4〜6本以上、インプラントで支える入れ歯は下あごの場合2本以上が必要です。残っている骨と被せ物の形によって異なるため、CTを使ったご相談で決めます。
全顎インプラントの治療中に、歯がない状態で過ごす期間はありますか?
全顎インプラントの治療中は、仮歯で食事や日常生活を続けられるよう、始める前に計画を立てます。仮歯をいつ、どのような方法で入れるかは骨の状態によって異なります。埋入当日に固定式の仮歯を装着することもあれば、骨とくっつくまでの間、取り外し式の仮の入れ歯で過ごすこともあります。
高齢でも全顎インプラントはできますか?
全顎インプラントは、年齢よりも全身の状態、残っている骨、ケアできる環境で判断します。手術の負担が大きい場合は、インプラントの本数を減らした支える入れ歯も併せて検討します。
入れ歯と全顎インプラントは何が違いますか?
入れ歯は歯ぐきの上にのせる方式のため噛むときに動きやすく、全顎インプラントは骨に埋入したインプラントに固定して、ご自身の歯のように使います。お手入れも異なり、取り外し式は毎日洗浄し、固定式は被せ物の下を歯間ブラシ・ウォーターピックで清掃する必要があります。
歯が1本もありませんが、健康保険は適用されますか?
現在は、歯が1本もないあごは健康保険インプラントの対象ではありません。2027年1月1日からは、満65歳以上であれば歯が1本もないあごにも保険インプラントを2本まで受けられます。インプラントの上に部分入れ歯を入れることには保険が適用されますが、インプラントで支える入れ歯(オーバーデンチャー)は、インプラント・入れ歯ともに保険外診療です。すでに保険の総入れ歯を作った方は、7年が経過した後から受けられます。それまでは満65歳以上の保険の入れ歯(7年に1回)を作ることができます(2026年11月時点)。※いずれも韓国の国民健康保険に加入している方が対象です。
全顎インプラントの後は、どのくらいの頻度で通院すればよいですか?
インプラントが複数ある全顎インプラントは、3か月ごとに点検します。歯ぐきの深さと出血、ネジの緩み、噛む高さを確認し、ご自宅で磨きにくいところを清掃します。
全顎インプラントの期間はどのくらいかかりますか?
全顎インプラントは、抜歯や骨造成の有無、上下を同時に行うかどうかによって、通常、数か月から1年近くかかります。その間は仮歯で過ごし、段階ごとの期間を事前にお伝えします。
根拠と参考文献
- FDI世界歯科連盟の合意(2019):インプラントの定期点検の間隔は6か月以内を推奨
- Academy of Osseointegration・American Academy of Periodontology の合意(AO/AAP、2025年掲載):インプラント周囲疾患のリスク因子と維持管理。 doi:10.1002/JPER.25-0270
COST費用は「治療費用のご案内」1か所にまとめていますインプラント・歯ぐきの費用を見る →
FROM JAPAN
日本からお越しの方へ よくある質問
渡韓して治療を受ける方からよくいただくご質問です。
インプラントの費用の目安はいくらですか?
料金表では、オステム・デンティウムのインプラントが1本120万ウォン(約14.3万円)、上部構造がジルコニアのインプラントが150万ウォン(約17.9万円)です。骨が足りない場合の骨移植は1部位20万〜100万ウォン(約2.4万〜11.9万円)で、あごの骨の状態によって異なります。料金は韓国の方と同じです。
料金表を見る来院回数と、韓国での滞在日数はどのくらいですか?
インプラントは、骨とインプラントが安定して結合するまで待つ期間が必要です。そのため複数回に分けて渡韓するか、長めの滞在を組む必要があります。期間は骨の状態と骨移植の有無で変わるため、CT検査のあとにご案内します。
日本語で相談できますか?
はい。日本語でのご相談は代表院長キム・ソンミンが直接担当します。インプラント・歯ぐきの治療は、歯周病専門医のアン・イルソプ院長が担当します。渡韓前でも、
LINEで歯の写真をお送りいただければ事前にご相談いただけます。正確な診断は、CTなどの検査のあとに行います。
帰国後はどうなりますか?
インプラントはむし歯にはなりませんが、周りの歯ぐきに炎症が起こることがあります。腫れ・出血・ぐらつきがあれば確認が必要です。気になることがあれば
LINEで写真をお送りください。定期検診とスケーリングで、周りを健康に保つことが大切です。
※ 治療結果・通院回数・日程には個人差があります。円の金額は2026年10月時点の目安(100円=840ウォンで換算)で、実際のお支払いは為替によって変わります。
治療の結果と副作用には個人差があります。
今お使いの入れ歯やパノラマX線写真があれば、一緒にお持ちください