ひと目でわかる
- 向いているケース
- 歯ぐきが下がって根が露出し、しみたり下がり続けたりしている場合
- 治療の流れ
- 原因の確認・コントロール → 下がった深さの測定 → 必要な部位だけ歯肉移植
- 期間・限界
- どこまで覆えるかは、歯と歯の間の歯ぐきと骨の残り具合によります。覆える範囲は手術前にお伝えします
詳しい説明
下がった歯ぐきが自然に元に戻ることはありませんが、根が露出してしみたり、下がり続けたりしている部位は、歯肉移植で覆うことができます。どこまで覆えるかは、歯と歯の間の歯ぐきと骨がどれだけ残っているかに大きく左右され、歯と歯の間がそのままであれば広く覆うことができ、歯と歯の間も下がっていれば一部しか覆えないか、難しくなります。原因は歯周病、強すぎる歯みがき、生まれつき薄い歯ぐき、矯正・食いしばりなどさまざまで、まず原因をコントロールしないと再び下がってしまいます。セラミック歯科では、歯ぐきを専門とする歯周病専門医が下がった深さをmm単位で測り、覆える範囲を手術前にお伝えします。
01°
同じ「歯ぐきの退縮」でも、判断は異なりました
移植で覆った部位もあれば、手術をせずに原因だけを改善した部位も、覆える分だけ覆った部位もあります。プローブで測った数値とあわせてお見せします。
CASE01
矯正後に下の犬歯の歯ぐきが下がったケース、歯ぐきが薄かった方
上あごの組織を移植する結合組織移植・根を覆い、歯ぐきの厚みも増やす
治療前・2022年2月 治療前。下の犬歯の歯ぐきが深く下がって根が露出し、周りの歯ぐきが薄い状態でした。
回復後・2022年10月 回復後。露出していた根が覆われ、歯ぐきが厚くなりました。
- 状態
- 下がった深さ4mm、歯と歯の間の歯ぐき・骨は保たれている、薄い歯ぐき
- 選択
- 結合組織移植(CTG)
- 覆えた程度
- 4mmのうち3mm
- 矯正科との連携
- 犬歯の位置を矯正歯科専門医と一緒に確認
CASE02
強すぎる歯みがきで犬歯の歯ぐきが下がり、えぐれたケース
手術をせずに歯みがきを改善・えぐれた部分はレジンで埋め、知覚過敏処置
治療前 · 2026年3月 治療前。歯ぐきが少し下がり、歯の首の部分が歯みがきでえぐれて、冷たい水でしみていました。
治療後 · 2026年3月 レジンで埋めたあと。歯みがきの方法を変え、歯ぐきがそれ以上下がっていないかを、定期検診のたびに同じ角度で比較します。
- 状態
- 下がった深さ3.5mm、進行が止まった状態
- 選択
- 歯みがきの改善、えぐれた部分のレジン、知覚過敏処置
- 行わなかったこと
- 歯肉移植(それ以上下がっておらず、しみることが主な悩みだったため)
CASE03
歯周病で歯と歯の間まで下がったケース
歯周病治療で進行を止め、覆える範囲だけを計画・すべては覆えないことを事前に説明
治療前・2023年2月 治療前。歯の前側だけでなく、歯と歯の間の歯ぐきと骨も下がっていました。
歯周病治療および矯正治療後・2026年4月 歯周病治療および矯正治療後。歯周病治療で炎症を抑えましたが、歯と歯の間が下がった分は覆えず、一部だけが改善しました。
- 状態
- 歯と歯の間の歯ぐき・骨も下がった退縮
- 選択
- 歯周病治療を先に行い、その後に矯正治療
- 注意点
- 歯と歯の間が下がった分は覆えず、黒いすき間(ブラックトライアングル)が残ることがあります
- 期間
- 約1年
* 写真は同じ条件で撮影し、患者さまの同意を得て掲載しています。治療の結果と副作用には個人差があります。
02°
歯ぐきはなぜ下がるのですか?
原因は1つではないことが多く、原因が残っていると、覆っても再び下がります。
01歯周病
歯ぐきの下の炎症が歯を支える骨を溶かすと、その上の歯ぐきも一緒に下がります。歯と歯の間まで下がることが多くあります。
02強すぎる歯みがき
硬い歯ブラシで横に強くこすると、歯ぐきがすり減るように下がり、歯の首がえぐれることもあります。犬歯と小臼歯によく見られます。
03生まれつき薄い歯ぐき
歯ぐきとその下の骨が生まれつき薄い方は、小さな刺激でも歯ぐきが下がりやすくなります。
04矯正と歯の位置
骨の外側に傾いていた歯や、矯正中に外側へ移動した歯は、外側の骨が薄いため、歯ぐきが下がって見えることがあります。
05食いしばり・歯ぎしり
歯を強く噛みしめる力が歯の首に集中すると、えぐれと歯ぐきの退縮が一緒に起こることもあります。
03°
歯ぐきの退縮は、このように治療します
原因を見つけ、測定し、コントロールしたうえで、必要な部位だけ移植します。各ステップを実際の診療写真とともにまとめました。
染め出しによる確認
原因確認表 原因の確認。染め出し液でみがき残しを確認し、ふだんの歯ブラシとみがき方、歯ぐきの炎症、食いしばりの痕跡、矯正歴を確認表に1つずつ記入します。
STEP 01
まず、なぜ下がったのかを探します
歯周病があるか、歯みがきが強すぎないか、歯ぐきが生まれつき薄いか、歯の位置に問題がないか、矯正歴があるか、歯を強く噛みしめていないかを確認します。原因が複数あれば、すべて記録しておきます。
なぜそうするのですか原因をそのままにして覆うと、移植した歯ぐきも同じ理由で再び下がります。手術よりも原因のコントロールのほうが長く効果が続きます。
測定 測定。目盛りの付いたプローブで、歯ぐきが下がった深さと幅、硬い歯ぐき(角化歯肉)の幅、歯と歯の間の歯ぐきの高さをmm単位で測ります。
STEP 02
下がった深さと、歯と歯の間の状態をmm単位で測ります
根が露出した深さと幅、その下の硬い歯ぐきがどれだけ残っているか、そして歯と歯の間の歯ぐきと骨が下がっているかを測ります。最初の状態は写真にも残し、その後の比較に使います。
なぜそうするのですか歯肉移植でどこまで覆えるかを最もよく予測する基準が、歯と歯の間の歯ぐきの高さです。この数値を見て、すべて覆えそうか、一部だけになりそうかを手術前にお伝えします。
歯みがきの比較 原因のコントロール。やわらかい歯ブラシで歯ぐきをこすらずにみがく方法をお伝えし、歯ぐきに炎症があれば歯周病治療を先に行います。
STEP 03
まず原因をコントロールし、経過を見ます
歯ブラシとみがき方を変え、歯周病があれば歯周病治療を行い、食いしばりがあれば一緒にケアします。その後、数か月間写真を比較して、さらに下がっていないかを見ます。やわらかい歯ブラシで、歯ぐきから歯の方向へ掃き出すようにみがくようご案内します。
なぜそうするのですか原因を改善したあと、それ以上下がらず、しみる症状だけが残る部位は、知覚過敏処置やレジンで十分で、手術が必要ないこともあります。
上あご
移植部位 歯肉移植。上あごの内側から結合組織を少し採取して下がった部位の下に入れ、歯ぐきを引き上げて覆います。
STEP 04
必要な部位だけ移植します
根が露出してしみる部位、原因を改善しても下がり続ける部位、歯ぐきが薄すぎて今後も下がるリスクが高い部位を移植します。上あごの内側から結合組織を少し採って移す結合組織移植(CTG)で行い、局所麻酔で進めます。
なぜそうするのですか結合組織を一緒に入れると、根を覆うと同時に歯ぐきが厚くなり、再び下がるのを防ぐのに役立ちます。
手術前・2021年4月
回復後・2022年11月 回復。2週間ごろに抜糸し、歯ぐきの形と色は通常、数か月かけて落ち着きます。落ち着いたあと、手術前と同じ角度で撮影し、覆えた程度を比較します。
STEP 05
回復を確認し、覆えた程度を測ります
手術の翌日に状態を確認し、1〜2週間後に抜糸します。移植した部位は、抜糸までの通常2週間ほどは歯みがきを避け、処方したうがい薬を使います。歯ぐきが落ち着いたあとに再び測定し、何mm覆えたかを最初と比較してお見せします。
なぜそうするのですか移植した組織は、最初の数週間で血管が新たにつながって定着します。この時期にこすったり引っ張ったりすると定着しないことがあるため、注意が必要です。
最初・2021年4月
1年7か月後・2022年11月 定期的な写真の比較。同じ角度で撮った写真を並べ、再び下がっていないかを確認します。
STEP 06
定期的に写真を比較します
定期検診のたびに同じ角度で写真を撮り、最初と比較します。再び下がる兆しが見えたら、歯みがきや食いしばりなどの原因をもう一度点検します。
なぜそうするのですか歯ぐきはとてもゆっくり下がるため、鏡では気づきにくいものです。写真で比較してこそ、小さな変化も早く見つけられます。
* 診療写真は患者さまの同意を得て掲載しています。人によって一時的な痛みや違和感などの副作用が現れることがあります。
04°
どこまで覆えるかは、歯と歯の間の歯ぐきで決まります
01歯と歯の間の歯ぐき・骨がそのままの場合
歯の前側だけが下がった場合です。歯肉移植で、露出した根のほとんど、またはすべてを覆えることが多くあります。
02歯と歯の間も少し下がった場合
歯と歯の間の歯ぐきと骨が、前側ほどは下がっていない場合です。一部は覆えますが、すべて覆うのは難しいことがあります。
03歯と歯の間が前側と同じくらい下がった場合
歯と歯の間の歯ぐきと骨が、前側と同じくらい、またはそれ以上下がった場合です。移植で覆うのは難しく、原因のコントロールと知覚過敏処置を行い、必要に応じてレジンや被せ物で形を補います。
この区分は、歯肉退縮の分類(Cairo 2011)を患者さまにわかりやすく置き換えたものです。測定した数値を見ながら、どれに当てはまるかをご説明します。
| 原因のコントロール・ケア | 知覚過敏処置・レジン | 歯肉移植 |
|---|
| 向いているケース | 歯ぐきが下がったすべての場合に、まず行います | それ以上下がらず、しみる症状やえぐれが主な悩み | 根が露出してしみたり、下がり続けたりしている場合、歯ぐきがとても薄い場合 |
|---|
| 方法 | 歯みがきの改善、歯周病治療、食いしばりのケア | しみる面に薬剤を塗る、またはえぐれた部分をレジンで埋める | 上あごの結合組織などを移植して根を覆う |
|---|
| 麻酔・手術 | なし(歯周病治療は局所麻酔) | 多くは麻酔なしで可能 | 局所麻酔で手術 |
|---|
| 回復 | なし | なし | 通常1〜2週間で抜糸、歯ぐきが落ち着くまで数か月 |
|---|
| 限界 | 下がった歯ぐきが自然に戻ることはない | 歯ぐき自体はそのまま、レジンはすり減ったり外れたりすることがある | 歯と歯の間の状態によって覆える程度が異なる |
|---|
| 費用 | 治療費用のご案内を見る → |
|---|
06°
このような方は、ほかの治療が先、または治療しなくても大丈夫です
歯肉移植が向いています
- 根が露出してしみる方
- 原因を改善しても歯ぐきが下がり続ける方
- 歯ぐきが薄すぎて、矯正や被せ物の前に厚みを増やす必要がある方
ほかの治療が先です
- 歯周病がある方:歯周病治療で、まず炎症を抑えます。
- 強すぎる歯みがき・食いしばりが原因の方:原因のコントロールが先です。
- たばこを吸う方:移植した組織がつきにくいため、先に禁煙をおすすめします。
今は治療しなくても大丈夫です
- それ以上下がっておらず、しみる症状だけがある方:知覚過敏処置やレジンで十分な場合があります。
- 移植した部位は、抜糸までの通常2週間ほどは歯みがきをせず、処方したうがい薬でケアします。その後も数週間は、やわらかい歯ブラシでやさしくみがきます。
- 数日間はやわらかく辛くない食事をとり、手術した側で噛まないでください。
- 唇を引っ張って傷を確認しないでください。引っ張る力で、移植した歯ぐきがずれることがあります。
- 上あごの傷が広く、再び開いたり炎症が起きたりするおそれがある場合は、保護装置で覆います。
必ずお読みください
・上あごから組織を採った部位は、数日間ひりひりして不快なことがあります。
・腫れやあざが数日続くことがあります。
・移植した組織の一部が定着しなかったり、縮んだりすることがあります。
・歯と歯の間の状態によっては、期待したほど覆えないことがあります。
・移植した部位の歯ぐきの色や厚みが、周りと少し違って見えることがあります。
・原因が続くと、再び下がることがあります。覆う手術よりも、それ以上下がらないようにするケアのほうが長く効果が続きます。
下がった歯ぐきは自然に戻りますか?
炎症で腫れていた歯ぐきが引き締まる変化を除けば、下がった歯ぐきが自然に戻ることはありません。原因をコントロールしてそれ以上下がらないようにし、必要な部位は歯肉移植で覆います。
この質問について詳しく見る →歯肉移植をすれば、すべて覆えますか?
歯肉移植でどこまで覆えるかは、歯と歯の間の歯ぐきと骨がどれだけ残っているかによって異なります。歯と歯の間がそのままであれば広く覆える傾向があり、歯と歯の間も下がっていれば一部しか覆えないか難しいため、手術前に見込みの範囲をお伝えします。
歯肉移植の手術は痛いですか?
歯肉移植は局所麻酔で行うため、手術中の痛みは抑えられます。ただし、上あごから組織を採った部位が治るまで、数日から1〜2週間ほど痛むことがあり、手術を受けた方がいちばん不快だとおっしゃるのもこの部位です。痛み止めをお出しし、傷が広い場合は保護装置で覆います。
矯正のせいで歯ぐきが下がったのですか?
矯正後に歯ぐきが下がったように見える場合、もともと薄い歯ぐき、歯の位置、歯みがきなど、複数の原因が重なっていることが多くあります。歯の位置と歯ぐきの厚みを矯正歯科専門医と一緒に確認し、原因を分けてご説明します。
歯ぐきが下がったとき、歯みがきはどうすればよいですか?
歯ぐきが下がった方は、やわらかい歯ブラシで歯ぐき側から歯の方向へ掃き出すようにみがき、横に強くこすらないのがおすすめです。歯と歯の間は歯間ブラシで清掃します。毛のやわらかい歯ブラシをおすすめします。
しみる症状だけを解決するのではだめですか?
歯ぐきがそれ以上下がらず、しみることが主な悩みであれば、知覚過敏処置やレジンで十分な場合があります。ただし、下がり続けている場合や歯ぐきがとても薄い場合は、移植を検討します。
歯肉移植のあとも、また下がることはありますか?
強すぎる歯みがきや歯周病などの原因が続くと、移植した歯ぐきも再び下がることがあります。そのため、定期検診のたびに同じ角度で写真を撮り、最初と比較します。
根拠と参考文献
- Cairo Fほか. The interproximal clinical attachment level to classify gingival recessions and predict root coverage outcomes. Journal of Clinical Periodontology, 2011(歯と歯の間の付着の喪失の程度で歯肉退縮を分類し、覆える程度を予測する分類)
COST費用は「治療費用のご案内」1か所にまとめていますインプラント・歯ぐきの費用を見る →
FROM JAPAN
日本・海外からお越しの方、韓国にお住まいの方へ
渡韓して治療を受ける方、韓国にお住まいの外国人の方からよくいただくご質問です。
韓国の国民健康保険は使えますか?
韓国の国民健康保険に加入している方は、保険が適用される治療をほかの加入者と同じ基準で受けられます。適用されるかどうかは治療内容と保険の基準によるため、治療前にご案内します。加入していない場合は全額自己負担です。
予約はどうすればいいですか?
インプラントの費用の目安はいくらですか?
料金表では、オステム・デンティウムのインプラントが1本120万ウォン(約14.3万円)、上部構造がジルコニアのインプラントが150万ウォン(約17.9万円)です。骨が足りない場合の骨移植は1部位20万〜100万ウォン(約2.4万〜11.9万円)で、あごの骨の状態によって異なります。料金は韓国の方と同じです。
料金表を見る来院回数と、韓国での滞在日数はどのくらいですか?
インプラントは、骨とインプラントが安定して結合するまで待つ期間が必要です。そのため複数回に分けて渡韓するか、長めの滞在を組む必要があります。期間は骨の状態と骨移植の有無で変わるため、CT検査のあとにご案内します。
日本語で相談できますか?
はい。日本語でのご相談は代表院長キム・ソンミンが直接担当します。インプラント・歯ぐきの治療は、歯周病専門医のアン・イルソプ院長が担当します。渡韓前でも、
LINEで歯の写真をお送りいただければ事前にご相談いただけます。正確な診断は、CTなどの検査のあとに行います。
帰国後はどうなりますか?
インプラントはむし歯にはなりませんが、周りの歯ぐきに炎症が起こることがあります。腫れ・出血・ぐらつきがあれば確認が必要です。気になることがあれば
LINEで写真をお送りください。定期検診とスケーリングで、周りを健康に保つことが大切です。
※ 治療結果・通院回数・日程には個人差があります。円の金額は2026年10月時点の目安(100円=840ウォンで換算)で、実際のお支払いは為替によって変わります。
治療の結果と副作用には個人差があります。
下がった歯ぐきの写真で、先にご質問いただいてもかまいません